生活習慣病


今のところ調子はいいけれど…治療は必要ですか?

● 高血圧、高脂血症(脂質異常症)、糖尿病、高尿酸血症などの
     
生活習慣病は多くの場合検診などで指摘されます。

しかしこの段階ではほとんどの人が全く症状がありません。

● 症状が出るまで病院に行かず治療を受けないという人は、

なぜ検診を受けたか考えてみてください。

残念なことに現在の医学では、癌と同様に

症状が出るほど進んだ段階では元に戻すことが出来ないからなのです。 

● 現在出来る事は、症状がないうちから発見することと、

早期に治療して合併症が進まないようにようにコントロールすることです。

薬を飲まないでいい方法はありませんか?

★ 一生薬をのまなければいけないのでしょうか。  進行してしまえばそうなります。
でも薬を飲むだけが治療ではありませんから、

初期の段階から食事・運動療法をきちんとすれば、

ずっと薬を飲む必要がないこともありますし、薬を減らしたり中止することも出来ます。
★ そこで検診で早期に発見し、食事と運動療法を主体とした治療を行うことが重要になります。

しかし薬を飲まなくなったから治ったというものではありません、

自分で努力する食事と運動療法という治療の効果で薬物療法の必要がなくなっただけです。

薬を飲まなくなったからといって食事・運動療法がおろそかになると、病気は確実に進行します。

痛みを恐れて問題の先送りで傷を大きくする!
        
…どこかの国の政府と似ていませんか?

■ 生活習慣病は治らないのでしょうか。

厳密にいえば、治らないと考えたほうがよいでしょう。

そこで多くの方が期待するものとして健康食品や健康法がありますが、

これらはせいぜい食事・運動療法の一助になる程度と考えてください。

■ 薬は効果があるからこそ量を誤れば危険になることもあります、
 
だから処方に免許がいるのです。

量が多くてもそれほど危険ではない、

つまりそれほど強い効果はないからこそ食品としか言えないのですが、
中には承認されていない薬物を含んでいながら食品の顔をした危険なものもあります。

■ すべての薬は副作用の可能性がわずかながらあります、

それを防ぐには定期的な診察しかありませんし、

薬を勝手に中止する危険性の大きさとは比べようもありません。
 
おかしいと思いながらも根拠もないのに大事には至らないだろうと考えて

すぐに手を打たない、痛みを恐れて破綻するまで病巣を拡大する、

どこかの国の政府の批判は出来ませんよね。

■ これまで多くの根拠のない健康法が、ほとんど消えていったのは皆さんご承知のことと思います。

根拠のないものに頼るほど危険なことはありません。

ちゃんとした食事・運動療法に替わることは出来ませんし、

まして病気が治ったり薬が必要な程度の病状を改善したりすることはありません。
         
やるべき事は早くきちんとやりましょう。

2001年10月01日